子どもが小さい時の看護師の働き方とは?子どもがいても働きやすい職場をお伝えします!!

子育てママ

もうすぐ育休が明けます。急性期病棟配属になりました。子育てしながら
続けられるか心配です。

うーかなナース

急性期病棟は忙しい病棟なので定時に上がれないとお迎えなど
不安ですよね。小さい子どもがいるママに合った働き方があるので
参考にしてもらえたら嬉しいです!!

そこでこの記事では子供が小さい時の働き方、働きやすい職場についてまとめて解説していきます。

この記事を読めば小さい子供を持つ看護師ママが無理なく育児と仕事の両立ができる方法がわかります。

私が出産後10年子育てしながら看護師の仕事を続けてきた経験を凝縮しました。小さい子供を育てながら看護師の仕事を続けたい方はぜひ最後まで読んでください。

目次

1.小さい子どもをもつ看護師の働き方

ここでは、未就学児と小学生の子どもを育てながら、日勤常勤で療養病棟看護師として働いた筆者の1日のスケジュール例を紹介します。復帰前におおよその1日のスケジュールを立ててみると、「子育てをしながら仕事ができるのか」といった不安を少なくできるでしょう

フルタイムの日勤常勤で働いている時のスケジュール

子育てをしながら働く看護師さんのなかには、子どもの送迎などにファミサポなどを利用している方もいるようです。ファミサポとは、市町村もしくは市町村から委託を受けた法人が運営している事業所。頼れるものを上手に活用することが、無理なく子育てを両立するポイントといえるでしょう。

うーかなナース

ファミリーサポートの内容
🔴保育園などへの送迎
🔴保育園や学校の開始・終了時間外の預かり
🔴冠婚葬祭のイベント時の預かり
🔴保護者の急病・怪我などの急用時の預かり
🔴病児や病後児の預かり(一部地域のみ)
🔴早朝や夜間の緊急時の預かり(一部地域のみ)
🔴宿泊を含む預かり(一部地域のみ)

地域によって利用できる内容が違うため確認が必要です!!

2.子育て中の看護師が仕事との両立のために知っておきたい制度

子育て中の看護師が使える制度は下記が挙げられます。

  • 育児短時間勤務制度
  • 短時間正社員制度
  • 時間外労働の制限

それぞれの制度について詳しく解説していきます。

1.育児短時間勤務制度

育児・介護休業法では、3歳未満の子どもを育てている従業員がいる場合、時短勤務制度を設けなければならないとしています。つまり、時短勤務が適用されるのは、「3歳になる誕生日の前日まで」となります。

ただし、対象となるのは1人の子どもだけではありません。例えば、2人の子どもがいる場合、上の子どもが3歳になったとしても、下の子どもが3歳未満であれば時短勤務が適用されます。

2.短時間正社員制度

正社員は、必ずしもフルタイム勤務である必要はありません。近年、フルタイム正社員と同等若しくはそれ以上の意欲や能力があるものの、長い時間は働けない人材が増えつつあります。短時間正社員制度とは、そうした人材を活用できる一つの雇用形態です。

短時間正社員とは、フルタイム正社員と比較して、1週間の所定労働時間が短い正規型の社員であって、次のいずれにも該当する社員のことを言います。

①期間の定めのない労働契約(無期労働契約)を締結している
②時間当たりの基本給及び賞与・退職金等の算定方法等が同種のフルタイム正社員と同等

※フルタイム正社員…1週間の所定労働時間が40時間程度(1日8時間・週5日勤務等)で、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)を締結した正社員

https://part-tanjikan.mhlw.go.jp/tayou/tanjikan/outline

厚生労働省 多様な働き方の実現応援サイト

3.時間外労働の制限

育児・介護休業法17条において未就学児の子どもの保育をする労働者が養育のために制度の申請をした場合、1ヶ月に24時間、1年で150時間を超える法定時間外労働をさせてはならない」としています。1回の申請で1ヶ月以上1年以内の利用が可能で、1ヶ月前までに申請が必要です。時間外労働の制限を利用する場合は、早めに申請方法を職場に確認しておきましょう。

e-Govポータル「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(2024年5月21日参照)

申請が1ヶ月前と記載されているので申請を検討されている方は早めに手続きしておきましょう!!
上記法律を上手に利用することで無理なく仕事と育児を両立できるでしょう!

3.子供が小さい時の看護師の働き方は?

子供が小さい時に多い看護師の働き方は、日勤常勤、短時間勤務、パートです。

1.日勤常勤

日勤常勤で働くメリット

一定の収入を保ちながら、生活リズムを安定させて子育てと仕事の両立ができます

日勤常勤で働くデメリット

日勤常勤での雇用形態だと、夜勤分がないだけで収入は安定している。

2.短時間勤務

子育てや介護を理由に、通常の勤務時間より短い時間で働く勤務形態です。短時間勤務制度は、育児・介護休業法により定められた制度です

1日の所定労働時間を6時間とすることが法律で決められています。育児では「子が3才に達するまで」取得可能です

短時間勤務の対象者

  • 3歳に満たない子を療育する人
  • 1日の所定労働時間が6時間以下ではない労働者
  • 日々雇用されるものではない労働者

※原則6時間ですが、希望に合わせた短時間勤務申請が法的に可能です。小さな施設やクリニックなどで制度がない場合は、相談してみてください。

※所定の労働時間の制限を超える残業をさせてはいけない 

うーかなナース

短時間勤務は、子育て中のママが通常の勤務時間で働くことが難しい人たちのための制度です!!

短時間勤務で働くメリット

短時間勤務のデメリット

子育てママ

保険とか短時間勤務だとどうなるのかな?私の働く病院はスタッフ150人程度の病院です。

社会保険の適用範囲拡大により、4分の3基準を満たしていない短時間勤務でも以下5つの要件を満たせば社会保険の適用が可能になった。

  • 週の所定労働時間が20時間以上であること
  • 雇用期間が1年以上見込まれること
  • 賃金の月額が8.8万円以上であること
  • 学生でないこと
  • 特定適用事業所(※)に勤務していること
    ※被保険者数の合計が1年のうち6カ月以上101人以上の企業等(令和6年10月からは51人以上の企業等に拡大)。

3.パート勤務

常勤(正職員)に比べると給与や福利厚生などの条件面は劣る場合が多いです。

ただし、非常勤(パート)での勤務は勤務先や働き方によって雇用条件(福利厚生や待遇・社会保険など)が変わってきます

非常勤であっても福利厚生が整っている職場や、賞与を貰うことが可能な職場もあり、できるだけ条件の良い病院・施設を選びたいものです。

パート勤務メリット

パート勤務でのデメリット

4.小さい子どもがいても働きやすい職場

1クリニック外来

外来勤務の場合、仕事内容は患者に係わることが多いですが、入院施設のないクリニックは、夜勤がなく日勤のみなので子育て中の看護師に人気のある職場です。また、日曜祝日と休診日が決まっているため、プライベートの予定が立てやすいのもメリットでしょう

仕事内容

  • 診療科の準備
  • 診療の補助
  • 処置の介助(もしくは実施)
  • 検査の説明
  • 外来オペ、検査の準備・補助
  • 入院になった場合に手配、病棟看護師への申し送り
うーかなナース

スタッフ人数の少ないクリニックだと急な休みに対応が難しい時がある!スタッフの人数配置なども確認しておきましょう!!

2.訪問看護

訪問看護とは、主治医の指示に基づき、看護師がサービスを必要とする方の生活の場である家庭を訪問する。
病状の確認や点滴、医療機器の管理など、健康上の問題や生活上の障害のある方々に対して専門的なケアを提供するサービスです。

仕事内容

  • 病状の観察
  • 病状コントロールにおける管理、指導
  • 医療的な管理や処置
  • 清潔ケア
  • 家族介護指導
  • 医療機関との連携
  • 医療介護連携
  • 緊急時の対応

ただし、訪問看護ステーションは24時間オンコール対応があるので、「子どもが小さいうちはオンコールを免除してもらえるか」や「オンコール時に子どもを見てくれる家族はいるか」などの対応を確認しておく必要があります。

3.検診センター

健診(検診)センターは、病気の予防や早期発見のための検査を行う施設です。基本的に日勤のみで、予約制のため残業も少ない傾向。また、日曜日や祝日休みのところが多いため、子育てとの両立がしやすいと人気のある職場です。
健診(検診)センターでは、採血する機会が多いため「採血スキルを落としたくない」という方にもおすすめです。

4.回復期・慢性期・療養型病院

回復期、慢性期、療養型などの病院では、また残業も比較的少ないことから、非常勤(パート)看護師の割合が高いです。

  • 病院を選択して働きたい看護師
  • 定時で帰宅したい看護師
  • 親の介護を行っている看護師
  • 子育て中の看護師
うーかなナース

私自身も2人目出産後療養病棟にて5年勤務してきました。基本的に
定時で上がれて、スタッフも子育てが一段落した先輩ナースが多いため色々子供のことで相談できたり、子供の体調不良時は業務を交代してもらったりとすごく働きやすかったです!!

5.介護施設(老健・特養・有料老人ホーム)

看護師が勤務できる介護施設は、さほど忙しくはなく残業もほぼありません。そのため、非常勤(パート)看護師の割合が多く、介護施設は「病院」ではないため、複雑な医療処置はほとんどありません。ただし、「介護老人保健施設」は医療行為があるため医療行為を極力避けたい方は注意が必要です。

5.まとめ

仕事と子育ての両立は、働くママ1人では達成できません。まずは、旦那さんや家族と相談しながらどのような形で仕事復帰するのかをよく考えましょう。
子育てをしながら看護師として無理なく働くには、「院内託児所を活用する」「保育所や学童保育を活用する」「ライフスタイルに合わせて働き方や雇用形態を変える」などがポイントです。また、育児中に使える制度を十分に活用することで、育児と仕事との両立がしやすくなるでしょう。
そして、利用できる制度を使いながら、家族に合った働き方ができる職場を見つけるようにしましょう。

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